つくばで日記  
東京都新宿区から茨城県つくば市に引っ越してふた月になります。今日からときどき、日々の雑感などを綴って行きたいと思います。よろしくお願いします。   2008年4月14日 小林光恵


 

2009年6月25日

 ころんで擦りむくのも捻って痛めるのも左ひざなので、右に比べて左足の力が劣っているのだなと思い、心の中で左足をちょっと差別していた。
 しかし、1日にはじめたWiiFitに何度も右足の弱さを指摘された。弱い右足をかばった結果の左足の負傷だったのかもしれない。
 写真は、慶應大学病院の玄関近くに咲いていた泰山木の花。顔ほどの大きさのこの花から、無口な少女を連想した。

 

2009年6月10日

 6月1日にWiiFitをはじめた。いい感じ。たのしい。続けられそうだ。会う知り合い会う知り合いにはじめたことを話すと「私もやってるよ」と答える人がとても多く、普及率が高いのを実感。「やってるよ」の一人(60歳くらいの大先輩) のAさんに「私、バランス年齢いつも20代よ、あなたは?」と聞かれ「最高で43歳です…」と俯いて答えながら、<私も絶対にバランス年齢20代になる!>と決意。はじめてからまだ10日だけど、膝の痛みも改善しそうな気配。写真は近所のカフェのシャンデリア。

 

2009年5月27日

 マスクはなぜ白が主流なのだろうか。白だからとても目立つ。以前マスクして人に会ったときなんて「マスクが歩いてきてみたいだったよ」と言われたことがある。
 このあいだ、オーガニックコットンのお店で肌色のカーゼマスクを買った。マスクの表側は、おしゃれなレースの肌色生地。「これは目立たなくていいや」と思ってつけていたら、「振り返ったとき、のっぺらぼうみたいでキショイ」と言われた。たしかに肌色マスクだと、ぱっと見、口がないみたいに見える。さしあたりマスクは、肌色以外の色がいいかも。でも、白じゃなくてもいい気がする。きっと白である理由があるんでしょうね。昔は黒いのもあったみたいだけど。
 写真は、近所の公園に咲いているマチルダという名の白バラ。

 

2009年5月14日
 シルバー人材センターから草取りにきていただいた。60代、いや70代になっているかもしれない女性二人。8時30分から16時まで、昼食を1時間はさんで、彼女らは「草取り九の一」とでも呼びたくなるようなすばやい動きで我が家の周りの草をとってくれた。実にあっばれの仕事。高いスキル。「ここは庭園ですか?」と聞きたくなるほど、花や茗荷を残して完璧に草をとってくれた。
 昨年2月に越してきて以来、草取りにトライしては30分で音を上げてしまい、そしてその日は疲労で一日使い物にならなくなってしまう、を繰り返してきた。そしてやっと、自分には草取り能力がないと気づいたのだ。シルバー人材センターがあってよかった。草取り九の一のお二人は、仕事を済ませて姿勢よく帰っていった。師匠! またよろしくお願いいたします。

 

2009年4月28日
 いやはや、40代のうちにこんな日がくるとは思わなかった。出かける日の朝、一日の自分の行動をシュミレーションして、和式トイレを使用する可能性がある場合はストレッチをするようになったのだ。朝ストレッチをしておけば立ち上がりがスムーズになるから。ストレッチする目的が、和式トイレに備えて、である点がさびしい。
 最近、和式トイレが少し苦手になった。テニスで痛めた膝をかばっていることもあるが、一番は足の付け根の衰えが関係して、立ち上がるときに難儀なのだ。トイレのパイプをつかんでゆっくり立ち上がる。車社会のつくばに越してきて自分が思っている以上に歩く機会が減っており運動不足なのだろう。それと年齢的なもの。

 

2009年4月12日
 昨日は珍しい経験をした。新潟に行くためにつくば駅の改札を通った直後、なにかを踏んだような感触があって足を止めて足元を見ると、小さな石炭みたいなものがころがっていた。再び歩き出し10歩目くらいのところで靴底に違和感が生じて足元を見ると、なんと、靴底のゴムが崩れ始めていた。それは崩壊という言葉がぴったりの状態で、振り向くと、靴底の一部だった大小の黒いゴムかすが落ちていて、そのはじまりのあたりには、さっきの小さな石炭みたいなのが落ちており、それも靴底の一部だとわかった。
 それからつくばエクスプレスに乗って北千住で履き替える靴を買うまでがたいへんだった。上野から乗る新幹線の時間は決まっているから乗り換え時は普通に歩かなければならないし、しかし普通に歩くと黒いゴムかすがたくさん落ちるので静かにゆっくり歩かなければならないし、電車の座席に座っているだけでも崩れは進行しゴムかすが床に落ちるし、それに気づき目を丸くする人もいるし…。

 自宅を出てつくば駅の改札を通る前まではなんの問題もなかったのに、突然に崩れだしたのには本当に驚いた。ゴムが劣化するのは輪ゴムで実感済みだったけど、まさかこんなふうにいきなり崩れだすとは。写真は崩れぶりがわかるようには撮れていないけど、かかとの一部がごっそりとれているのは見えると思う。
 最近はあまり出番がなかったけど、15年前くらい愛用した靴。この靴を履いていろんなところに行き、いろんな人に会った。

 

2009年4月8日

 4月になるとともに、朝日新聞のテレビ番組ページの、テレビ局の配列が変わったけれど、なかなかそれに慣れることができない。子供のころからずっと関東住まいだったから、左から1、3、4、6、8、10、12チャンという並びに慣れすぎていて、それはご飯が左、味噌汁が右くらい当たり前のことで、いまは毎朝、番組ページを目にするたび軽くぎよっとしてる。早く慣れてしまいたいけど、慣れてしまうのはくやしい気もする。私にとって、年号が変わったときよりも、ひと時代が終わったような、そんな感覚になる変化。
 もうひとつ。4月になって、教育テレビが日曜に放送している「新日曜美術館」が「日曜美術館」に戻り、司会者が変わった。なにが残念って、番組の音楽ががらりと変わってしまったこと。服部隆之さんの軽やかで清々とした音楽が、日曜の朝にぴったりだったのに。 

 

2009年3月23日

  私はもともとはミモザという名前だったのだ。ミモーとかミーとか呼ばれてハーイと返事する毎日。ときには<男のような名前ではないかしら>とうっすら悩んだり、男子に<変な名前〜>と唄うようにからかわれて悲しくなったりしたが、ほかの名前になりたいとは思わなかった。あるとき、何かの力でいまの名前にリセットされてしまった。私や周囲の人の記憶もリセットされ現在に到っている。だから私はミモザに強く反応してしまうのだ。花の色や佇まいも好きだけれど、いちばんはミモザという名前が他人とは思えないほど感じるものがある。だからやはり、私は過去にミモザという名だったんだ。
 昔から、ミモザを見るたびに、こんな空想をする。たぶん、好きな名前だからだと思う。
 地の物の野菜屋さんでミモザの束を120円で買った。玄関に飾った

 

2009年2月15日

 昨日は、大阪の堺市に出張だった。関西空港から乗った南海電鉄の特急列車ラピートのデザインが気に入った。席を予約した列車まで少し時間があったので、その前に出入りしたラピートを観察する時間があり、顔やボディをじっくり見ることができた。鉄人28号を思わせる顔や、車両の窓が大きく丸いところや全体の色使いが、実に私好み。乗り物にこんなに関心を持ったのははじめて。また乗りたい。

 

2009年1月21日

 先週、山形県新庄市に出張した。JR新庄駅にあった宣伝用幟に「雪のふるさと新庄」と書いてあったけれど、思わずレミオロメンの「♪粉雪〜♪」を口ずさんでしまったくらい降り積もる様子がきらきらときれいで、雪の素みたいに細かい雪で、そのコピーは合っていると思った。行きも帰りも、新幹線はかなりの時間、雪景色の中を走った。電車中の照明+雪の反射で本の文字がとてもよく見えて、昔、雪明りで読書をしたという人たちの感覚を想像することができた。写真は、新庄駅に隣接している広場に張ってあった大きな幕(凧?)。角が生えているから雪女ではないのかな、鬼かな。どこか愛嬌がある。

 

2009年1月13日

 カレンダーは毎年、月ごとに捲るのを買うのだけれど、今年はそれプラス日捲りのも買った。ボタニカルアートが日替わりでプリントされているやつ。パソコンのキーボードの横に置き、毎日楽しみに捲っている。我ながら大人の図太さが備わったなあ、と思うのは、先の日にちに気に入ったボタニカルアートがあると、ちょっとだけためらったあと、その日にちまで何日分も捲りとってしまうこと。そうして気に入った絵を何日か眺める。前の私なら、日にちどおりに捲らなかったら、時をかける少女になってしまいそうで、そんな大それたこと絶対できなかったのだけれど、いまは平気。というわけで、いま、日めくりカレンダーは1月17日になっている。

 

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