MISOPPA日記  

 

2001年12月28日
 あまり年越しを意識するほうではないのだけれど、半年ほど前から見ようと思ってた映画(ビデオ)は、どうしても今年のうちに観たくなり、昨夜観た。アメリカ映画の『天国に行けないパパ』というやつ。脚本がとてもよくできていた。パチパチパチ。観てよかった。得した気分になった。

 

2001年12月27日
  昨日、新宿TSUTAYAで荒木一郎の新しいアルバムについてカウンターの女の子にたずねたら、
 「あー、もしかしてモノスゴクひさしぶりに出した方ですよね。残念ながらそれ、う ちでは入荷してないんです」 とモノスゴクの部分にものすごく力を入れた言葉が返ってきた。 女の子は二十歳くらい。19年ぶりだかに出したアルバムらしいから、その子にとっ て19年といえば自分が生きてきた年月ほど長いわけで、モノスゴクという感覚になるのだろう。
 結局、荒木一郎のアルバムはタワーレコードで入手。ちいちゃいころ、 ひとまわり上くらいのおにいさんおねえさんたちが荒木一郎の歌をくちずさんでいる のを聴いたものだった。
  写真は、四谷図書館前に咲いてた寒椿と誕生日のときにいただいた黄色い花。

 

2001年12月13日
 今日の雨は降りがおだやかで、心落ち着く雨。いやはや、先週の土曜日には緊張した。エンゼルメイクのアンケート結果を人前で発表したのだけれど、その瞬間、いままでの人生でいちばん緊張した気がする。それでも、発表が終わって数時間したら緊張もとけ、夜になったらすっかりリラックスした。
 その夜おそくに風呂に入って、身体の泡を手に持ったシャワーで流していると、どういうわけかその手がぶるぶる震え出してしまった。反対の手で押さえてもなかなか震えはおさまらなかった。この震えの原因はきっと、あれ。昼間の緊張がいまごろ手にあらわれたのだ。二日酔いは三日酔い四日酔いと続くようになり、筋肉痛は運動の翌日ではなく翌々日あたりに出るようになった。緊張による震えも、数時間立って出てきたというわけ。きっとそう。そうかな。
 今日の夜はずっとたのしみにしていたスピッツのコンサートに行ってくる。コンサートの興奮もずれてやってくるのかもしれない。
 

 

2001年12月4日
 夕方、お使いのため外に出ると、うちのとなりの家の子(小3か小4くらいの男子)が、彼んちの玄関の前で、人目をしのぶように野球帽を深くかぶり、ランドセルをしいた上にまるくうずくまっていた。鍵を忘れて家に入れず、ご両親の帰りを待っている様子だ。うちの前は人とおりが多い。人に見られるのが嫌なのだろう。
 こんなとき、心配して声をかけられるのはきっと嫌だろうな、と思った。私だったら、誰かに「だいじょうぶ?」なんて声をかけられたらその対応が面倒くさいと思うと思う。わずらわしい。寒そうに丸まっててても放っておいてほしい。
 それで私は見て見ぬふりをした。
 ところが、私がとおりすぎたあと、長身の白人男性が「あちち」と言いながら缶コーヒーを手にし、それを、玄関前でうずくまっている彼のところに持っていったのが見えたのだ。
「ガッコウ、ガンバッテネ、ガンバッテネ」
と声をかけていた。声をかけられたほうの彼の様子をみることはできなかった。
 それを知って私は、となりの住人として、やはりここはなにか声をかけたほうがいいのかしら、と思いはじめた。私だったら放っておいてほしいけど、彼の場合は違うかもしれない。今日は寒い。トイレだって行きたいかもしれないし、ご両親に電話かけたいかもしれない。
 お使いを終えて帰ってきたら、まだ彼がうずくまっていたので、私は思いきって声をかけた。普段は三回に一回くらい目が会えばちらっと会釈する程度の間柄だから、なんとなく声が緊張する。
「こんにちは。となりの○○です。寒いから、よかったらうちに入っててください」
「いいえ、いいです」
「じゃ、なにか(カラダに)かけるもの持ってきましょうか。そうだ、よかったらうちの電話使ってください」
「いいえ、ほんとに結構ですから!」
 やはり、はじめに予想したとおり、放っておいてほしいようだった。

 

 

2001年11月26日

 このごろ、朝の新宿御苑外散歩道を通る機会が増えた。いまは、ちょうどイチョウがきれいで、とおる人はかならず「わあー」とかなんとか声を上げる。微風でもはらはらと黄色い葉が落ちる。落ちる葉の下にいる人がその場の主人公になる。

 大きい樹は、樹の真下から見上げるのが楽しい。写真は大きなイチョウの真下から見えたイチョウ。
 この新宿御苑外の散歩道は、イチョウのほかにもいろんな樹があって楽しいが、そこを抜けたあとかならず見たくないものが目に入る。都庁の上のほうにあるフジツボみたいなアンテナ。気持ち悪いんだから見なきゃいいんだけど、散歩道を楽しんでいるうちに都庁のフジツボのことなんかすっかり忘れてしまい、毎度、目に入ってからぎょっとする。

 

 

2001年11月18日
帽子をかぶって傘をさす。帽子をかぶってフード付きコートあるいはジャンパーを着る。両方とも、なんかおかしい組み合わせの気がする。目的がだぶっている。野球帽とかじゃなくて、ややツバのあるタイプの帽子の場合だととくにそう思える。傘をさすなら帽子はいらない気もするし、フードがあれば帽子はいらない気がする。こないだ、でがけに玄関の鏡で自分の姿を写した。フード付きコートを着て帽子をかぶり、雨だから傘を手に持っている。「季重なり(一句に季語がふたつ以上あること)俳句みたいでもある」と思った。

 

2001年11月14日
3月7日にこのページに載せたフジテレビ跡の公団建設が、写真のようにこんなに進んでいる。ビルのてっぺんが着々と天に伸びている。土地自体がちょっとした丘になっているからか、なんか「抜きん出てる」という感じ。毎日見てるのに、なかなか目に慣れない光景。出来上がりはもっともっと高くなるらしい。上のほうの住人になる人は、天空にて生活、って感じになるんじゃないだろうか。いやはや、「ジャックと豆の木」の豆の木もびっくり。ジャックもびっくり。

 

2001年11月11日
ここ数ヶ月で急激にふとってしまった。わけあって、ふとるのは予想できたし覚悟もしていた。しかし、いざふとってしまうと……。今日からスーパーダイエット開始である。身体を燃やしてやるんだから。

 

2001年11月5日
3日の夜、お世話になっている出版社のみなさんと池袋で食事とお酒。白山に住んでいたときにはちょくちょく来てたのに、曙橋にこしてからはとんと来なくなった池袋。雨ふりの池袋をすごくなつかしく感じた。青江美奈の『雨の池袋』、いや『夜の池袋』だったかな、を口ずさみたくなった。じとじととすごい雨だったのに、やはり雨は写真に写っていなかった。

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