MISOPPA日記  

みそっぱ【味噌歯】乳歯および虫歯の俗称。また、子供などの欠けてなくなった歯。みそば。−−−広辞苑より 

みそっぱの子供が、甘い物やおいしい物を目の前にし、うれしくて思わずニッと笑って、みそっぱをあらわにしてしまうような、 「みそっぱあらわ」って感じのうれしい気分で撮った写真と言葉で、 このページを構成していきたいと思います。でも、「みそっぱつらい」「みそっぱむなしい」なんて日もあるかも。よかったらおつきあいください。  小林光恵


 

 

2005年3月21日
今日は久しぶりに、五目まぜごはんを作った。さばの味噌煮も。私の体内時計では、今日はひなまつりくらいの暦なのだけれど、本当はずいぶん先の春分の日だ。いつごろ実際の暦に追いつけるのだろう。追いつけないという可能性もある。それもまた風流? ところで、ライス国務長官ににらまれたらこわいだろうなと思う。写真はとなりのとなりの家の水仙。

 

2004年12月31日
  写真は、京都出張の際に撮ったもの。16日。京都駅みどりの窓口前に立っていた舞妓さんの人形。いつからそこに置かれたのか。そしていつまでそこに置かれるのだろうか。 29日の午後、JR市谷駅のホームに立ったら、初雪が落ちる釣堀で、おじさんが一人釣り糸を垂れているのが見えた。おじさんはいつからそこに座りいつまで座っているのか。12月は「いつからいつまで」を考えることが多かった。

 

2004年11月2日
 急激に秋が深まり、夕方の5時には真っ暗、という今日このごろ。一週間前、洗濯 機が突如壊れた。16年前の結婚のときに母親が買ってくれた全自動洗濯機。色は白。 ゴムが焼け焦げるような強烈な臭いを発して動かなくなった。なんの音も立てず動か なくなった。  音のする家電が好き。冷蔵庫や洗濯機や炊飯器。御報せの電子音ではなく、稼動し ているとどうしても出てしまうといった音。ブーンやウーン、ンーンやブルブル。な かでも洗濯機は、給水の音、運転が切り替わるときに「内々に」というふうに小さく 鳴るカチッという音、ン、ンと控えめな予洗中の音、洗濯物が多いときに脱水が終わ るときのドンドンドンという遠くから聞こえる大太鼓みたいな音。工程によっていろ んな音を発する。  洗濯機は、おおらかに着実に基本的には嫌いじゃない洗濯という仕事をこなしてい る。ときどき洗いの最中に休憩しちゃったりすることもある。何枚もの頑固汚れのあ る台所マットの洗濯には体力を消耗。  柔軟剤を入れるところは何年も前に機能しなくなり、わたぼこり取りのアミはいつ まに無くなっていた。それでも丈夫に働きつづけてきた洗濯機。  おととい、二代目の全自動洗濯機が届き、壊れたほうは引き取られていった。夕闇 の中、運送屋さんの手で玄関から出されるとき、そのあとをついて行きながら、洗濯 機のボディの埃をざっと拭いてやればよかったと思った。車の荷台に横に積まれ、バ スのドア式の蓋が開いてしまったままどこかに運ばれて行った。さようなら、うちの 洗濯機。

 

2004年9月9日
 3日4日と一泊で会津に行ってきた。仕事で。  会津若松駅から車で20分ほどの温泉ホテルで、夕食を摂り温泉に入り、翌日の準備をしていたら、身づくろいのための大事なものを忘れてきたことに気づいた。望みをかけて、ホテル内のお土産売り場に行ってみたが、その物は売ってない。ちょっとした物なのだけれど、私にとってはないと困る物なのだ。しょうがないから、タクシーでコンビニまで行くしかないと思い、ホテルの受付に言いに行ったら、なんとホテルの車でコンビニまで行ってくれることになった。寡黙な若者が運転して車で10分ほどのコンビニに行ってくれた。私にとってはないと困る物とはいえ、ほんとうにちょっとした物なのだ。それを買うためにわざわざ車を出してもらったということに恐縮しきりだったため、そのコンビニがローソンだったのかセブンイレブンだったのか、まったく思い出せない。  会津ははじめてだったけど、街のあちこちがなつかしかった。今度はゆっくり泊まりに行きたい。

    

 

2004年9月1日
前回ここに書いた、裏の建物の撤収作業が終了し、こんなに静かだったっけ?、と 思うくらい静かになった。建築工事(間もなく開始される。なんと工事期間一年間!) がはじまるまで、のつかのまの静けさ。静かなうちに独り言など言ってみている。 数日前、かかりつけの美容室で、まつ毛パーマをかけた。さかさまつ毛のきらいが あるので、その対策として良いのでは、と思ってやってみたら、まつ毛がしっかり上 向きにカールされ、顔を洗ってもそのカールは保たれていて、とても良い。ビュー ラーいらずだ。3週間ほど持つらしい。

 

2004年7月25日
お暑うございます。 目下、我が家のま裏の建物の取り壊し作業が行われている。周囲を分厚い幕みたいの で囲って壊してゆく経過を、少し上から覗くように観察していると、奥歯のむし歯が C1、C2、C3と進んでゆく様子を連想する。連日、壊したりほじくったり、ガン ガンという大音響が振動とともに鳴り響いているのだけれど、ひときわ大きな音が響 くとき、どういうわけか私、治療済みの奥歯をぐっと噛みしめている。朝八時から夕 方5時まで、絶え間なく(お昼休みと10時と15時の休憩時は一旦鳴り止むが)ガンガン 音は鳴り響いており、だいたいはうんざりした気分なのだけど、そのガンガンによっ てスカッとして気分爽快になるときがたまにある。昔、知り合いが、マーチががんが んかかっているパチンコ屋に無性に行きたくなり、通ってたことがある、と言ってた のを思い出す。ま裏の取り壊し作業は9月までかかるらしい。終わるころにはガンガ ン音の中毒になっていたりして。

 

2004年7月5日
 おとといの夜、東京駅から乗った地下鉄丸の内線はかなりすいていた。私が乗った 車両には私を含めて三人。二十代後半と思しき男性と、二十代後半と思しき女性と私 というメンバー。二十代後半女性がおもむろに手鏡と口紅(つけるところがスポンジ チップになっているやつ)を持ち出し、それを唇につけはじめた。最近は、電車内で 化粧をする人がいてもさほど驚かなくなったが、その女性の様子には目が釘付けに なってしまった。口紅をつける動作がとても変わっていたからだ。口紅のほうを動か すのではなくそれは固定しておいて、唇つまり顔のほうを浄瑠璃の人形の顔がくるり と横に動くときみたいに顔を大きく一定の速度で左右に動かして、口紅をつけてい る。うわー、珍しいものを見せてもらったな。そう思って見ていると、二十代後半男 性も口をぽっかり開けて、その珍しいものを見ているのがわかった。私とその男性は 自然に目があい「見たよね」「うん、見た」「珍しいね」「そうだね」と目で語り 合った。
  その二十代後半女性の独特の動きと似たような動きを見たとこがあるよなあ。どこ で見たんだろ。思い出せなかった。今日、それをやっと思い出した。同じ速度、同じ 動きで顔を動かしてクロールで泳いでいるどこかのおじさん。プールでときどき見かける。

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